雨の前の頭痛の理由

雨

雨が降る前、何日か前であっても、天気が下り坂になっており、「明日は雨になる」、「天気が崩れる」などと感覚で分かる人がいます。そして、たいていそのとおりになります。頭痛持ちの人には、天気の崩れが分かる人が多くいますが、そのメカニズムはどのようなものでしょうか。

気圧が関係

悪天候の前兆として体調に変化が生じるのには「気圧」が関係しています。気圧は「1020hPa」つまり、1020などの数字と気圧を表す単位であるhPa(ヘクトパスカル)の組み合わせで表現されます。天気図などを見ると、ヘクトパスカルが省略されて数字のみで表されています。

1気圧は1013.25ヘクトパスカルと定義されており、気圧が1013より低い数字だと「低気圧」、それより高いと「高気圧」と考えてもらえればだいたい合っています。天気が悪くなるということは、低気圧になるということを意味します。低気圧になると雨が降り、気圧が低ければ低いほど、大荒れや台風などのひどい天気になります。

普段はあまり意識しない点ですが、私たちの体には1c㎥あたり1キロ以上もの重さが常にかかっています。目に見えないこの圧力が気圧です。体はこの気圧に押し潰されてしまわないよう、内側から外側に向けていわば膨らもうとしています。その外側に向けて膨らもうとする圧力の代表的なものが「血圧」です。

低気圧の影響で血管拡張

このように、外から体の内側にかかる圧力と、体の内側から外側に膨らもうとする圧力の絶妙なバランスによって、私たちは押し潰されることも、膨らみ過ぎることもなく生活できます。ところが低気圧になると、この絶妙なバランスが崩れてしまいます。

気圧が下がる、つまり、外側からかかる圧力が低くなり、体の内側から外側に膨らもうとする圧力が勝ってしまいます。この時、体内では血管が拡張している状態になります。

頭痛の起きる過程を思い起こしてみますと、頭の血管が拡張し、周囲の神経を刺激して炎症を起こすために生じるというものでした。炎症の程度がひどくなると、頭痛だけでなく、嘔吐、めまい、光過敏、音過敏なども出現し、寝込んでしまうほどです。このようなメカニズムにより、低気圧によって血管が拡張するときは頭痛が生じやすくなるのです。

理解されにくい

一言で低気圧といっても、気圧が何ヘクトパスカルまで下がれば体調が悪くなるのか、人それぞれです。何の影響も出ない場合もあれば、その時の調子によって敏感に反応することもあります。敏感な人なら、台風がはるか太平洋上にあるときから不調を感じます。

何の影響も出ない人にはこれがなかなか理解してもらえません。「天気の崩れで調子が悪くなるなど、おかしな話だ」というわけです。このような周囲の理解のなさは不調を抱える人にとって余分のストレスとなり、ますます症状を悪化させるかもしれません。

天気の悪化によってもたらされる不調は頭痛だけではありません。ほかに喘息や神経痛、関節痛、めまい、腰痛、頚部痛、リウマチ、肩こりなどのこりが知られています。気圧が低ければ低いほど症状は出やすいため、天気の絶不調イコール、体の絶不調ということになります。