痛風 尿酸とプリン体

痛風の原因はプリン体

痛風の仕組みですが、人間の体内に尿酸と呼ばれる物質が増加し続け、限界を超えると激痛を伴う痛風発作が発症します。この痛風発作の前には、尿酸の量が正常より高い状態があり、これを「高尿酸血症」といいます。

尿酸とは簡単に言えば古い細胞が分解されてできる残骸、エネルギーの燃えかすといったものです。人間の体はたくさんの細胞からなっており、それらは日々古くなって死に、新しいものに生まれ変わっています。尿酸はそうした生命活動の際に生まれる老廃物です。

プリン体

プリン体はデザートのプリンではありません。プリンを食べても食べなくても痛風にはほぼ関係ありません。尿酸を説明するのにプリン体は欠かせません。古い細胞が死んで、新しい細胞へと生まれ変わるメカニズムを「代謝」といいます。

細胞ひとつひとつにはDNAやRNAなどの遺伝子の中核をなす核酸と呼ばれる物質があります。
プリン体はこの核酸の約半分を構成する物質で、代謝によって古い細胞が死ぬと核酸は分解され、プリン体は体内へ放出されます。

また、プリン体は筋肉をはじめ、脳や内臓などを動かすエネルギー源となるATPという物質の中にも含まれています。ですから、エネルギーが費やされた後の燃えかすのなかにもプリン体が含まれています。

その他、プリン体は私たちが日々取り入れる食事の中にも含まれています。体内で作られるプリン体が85~90%なのに対し、体外から取り入れられるプリン体は10~15%となっています。

これらのプリン体は肝臓に集められて化学処理され、最終的に尿酸になります。こうして人が生きる限りプリン体が生じ、プリン体から尿酸が生じます。そして、尿酸は排泄物となって体外へと出ていくのです。プリン体は尿酸の原料であり、尿酸とともに、人間の生命活動における老廃物だったのです。

尿酸プール

人間の体内には「尿酸プール」がある

人間の体内には「尿酸プール」がある

プリン体から作られる尿酸は痛風の原因物質ですが、それは同時に細胞が正常に活動している証拠です。尿酸が正常に生産・排出されていれば健康上なんの問題もありません。

健康な男性の体には常に1200mg程度の尿酸が蓄えられているといわれています。この体内に蓄えられている尿酸の蓄え、または体内総尿酸量を「尿酸プール」といいます。

生産と排出のリズム

この尿酸プールの1200mgのうち、1日に約700mg程度が尿や汗として体外に排出されます。それと同時にだいたい同じ量の尿酸700mgが毎日新たに作られ、尿酸プールに蓄えられます。ちなみに女性の場合、約600mgの尿酸がプールされ、約300mgが生産・排出されています。

尿酸を作るのは主に肝臓で、体内に取り入れた食物から100~150mg、体内の細胞の核酸から550~600mgほどの尿酸を生成しているとされています。毎日600~700mgが作られ、同じ量が排出されて体内の尿酸はバランスを保っているというわけです。

体内の尿酸はこの石のようにバランスを保っている

体内の尿酸はこの石のようにバランスを保っている

排出される尿酸のうち、約80%、550mg程度が尿として、約20%、150mg程度は便や汗にまじって出ていきます。家庭や職場で毎日出されるゴミと同じように、日々新たに作り出される一方で、どんどん廃棄されていくしくみができあがっています。

この生産と排出のバランスが崩れ、尿酸が作られすぎたり、体外排出がうまくされなかったりすると、尿酸プールはあふれてしまいます。一般的には1500~2000mg以上蓄積されると 血液中の尿酸値が正常値を超えて痛風発作に近づいていきます。