痛風の9割は原因不明

原因がわからない
痛風やその前段階である高尿酸血症は、はっきりと原因を特定できないものと、原因がはっきりしているものの2種類に分類されます。原因がはっきりしないものを一次性(原発性)と呼び、原因がはっきりしているものを二次性(続発性)といいます。

患者の90%以上が原因がはっきりしない一次性のものといわれています。3500年以上の歴史がある「痛風」、この医学の進んだ現代においてさえ痛風の9割の原因がわからないです。

原因がはっきりしているもの

原因がはっきりしている二次性の高尿酸血症や痛風は、そのほかの病気や薬の副作用などにより、尿酸が過剰になったり、排出が低下したりするケースです。尿酸が過剰になる病気として代表的なものは、白血病、骨髄腫、溶血性貧血などの血液の病気です。

こうした病気にかかると、細胞が大量に破壊されるため、尿酸も過剰に作られます。ほかに腎臓病は腎機能を低下させるため、尿酸の排泄能力が落ち、排泄量が減少します。降圧薬、利尿薬などの薬の副作用によって、尿酸の排泄が低下することもあります。

原因がはっきりしないもの

原因がはっきりしている二次性の高尿酸血症・痛風の場合、それらの原因を取り除くよう試みることが治療方針となります。それに対し、原因がはっきりしない一次性の場合は、主に生活習慣を改善することに注目します。

具体的には、肥満や栄養過多の食生活を改めること、適度な運動や上手なストレス解消など考えられる危険因子を取り除くことが治療方針となりますが、尿酸値の観察とコントロールはほとんど一生涯に渡り実行することが求められます。

痛風は遺伝するか

親から子へ

痛風や糖尿病など、代謝の異常が原因となって起きる病気は、遺伝子の異常によって代謝を促進する酵素が失われていたり不足している体の状態がベースとなることが多くあります。その要素の上に、食べ過ぎや飲み過ぎなどによる肥満がきっかけとなって発症するケースが多いようです。

統計的にみると遺伝もある

統計をみると、家族や親族に痛風や糖尿病の患者が多い家系には、痛風や糖尿病になる人が多いということからも、痛風になりやすい体質が遺伝することは間違いないといえるでしょう。

もし、痛風が遺伝するのならば、遺伝子治療で対処できないのでしょうか。現時点では、先天的に遺伝子に異常があって、プリン体を代謝する酵素が欠けている人の染色体を研究している段階です。

痛風や高尿酸血症の治療法として遺伝子治療が確立されるのは、残念ながらもう少し将来のことといえます。