痔は自然に治る?

自然治癒

痔は、放っておいたら自然に治るものなのでしょうか。基本的に「いぼ痔」にしても「切れ痔」にしても「痔ろう」にしても、痔というものは、自然にできるものではありません。便秘や下痢などの排便に関する問題、お尻によくない生活習慣といった、何らかの原因があってできるものなので、それらを見直さない限り、自然には治らないのです。

たとえば、肛門周辺にいぼ痔ができる外痔核の場合は、生活習慣の改善による治療方法で治る可能性が高いようです。

しかし、肛門内部にいぼ痔ができてしまう内痔核の場合は、症状が軽い場合は生活習慣の改善による治療方法を指示されますが、いぼ痔が肛門から出てくる「脱肛」は、自然治癒は難しくなります。

切れ痔の場合、皮膚が傷ついているので、手足の傷と同様、皮膚の修正に時間がかかります。傷そのものは自然と治りますが、切れ痔が生じやすい習慣(便秘・下痢など)を回避しない限り再び発生します。

このように原因を知り、多くの場合「生活習慣の改善」という対処をすることによって、はじめて治す方向へ向かうことが可能です。何もせず、放っておけば誰でも勝手に治る病気ではないのです。

「痔」という字は(やまいだれ)に「寺」と書きます。「寺」、つまり亡くなるまで持っていく病気というニュアンスがあるのです。漢字ができあがった頃から存在する歴史の古い病気であり、昔は生涯お付き合いする病気だったのです。

市販の薬で対処してみる?

病院に行くのも恥ずかしかったり、めんどうだったり、かといって放っておけないので、近所の薬局・ドラッグストアで市販薬を試してみるのはどうでしょうか。痔の治療薬には、主にステロイドホルモンが含まれている薬剤と、含まれていない薬剤の2つがあります。

たとえば、「痔にはボラギノール」CMでお馴染みの天藤製薬製造、武田薬品販売の「ボラギノール 軟膏タイプ」があります。このボラギノールにはステロイドが入っています。

炎症などを抑えるようすぐに対処したい急性の痔にはステロイドを含んでいるもの、長期的に使って対処したい痔にはステロイドの入っていないものという選択肢があります。

なぜステロイドに注意するかといいますと、長期間に渡って服用した場合、人によっては副作用が生じ、カビなどの感染症になったり、皮膚がただれたりすることがあるからです。

また、ステロイド入りの軟膏はずっとつけているとだんだんと効かなくなってきます。「治す」という目的で市販の薬を使うとその目的はおそらくかなわないでしょう。あくまでも症状を一時的に抑えるためにあるものと考えてください。

一時しのぎ

市販の薬もそれなりの研究が重ねられた結果、登場しているものですから、悪いものではありません。忙しくて病院に行けないなどの状況下で、一時しのぎ的に市販薬を用いるのはありだと思います。ただ、患部を直接診る専門医にはかないません。治したいなら、最終的には専門のお医者さんに診てもらいましょう。