痔対策に朝食を食べましょう

しっかり朝食を取りましょう

上記は日本経済新聞(2012年6月16日号)、健康生活 Nikkei Plus 1の記事「痔にならないためには」からの切り抜きです。記事の中で、マリーゴールドクリニック(東京都港区)の山口トキコ院長は、痔の大敵である便秘対策について語っています。

『まず便秘予防には、しっかり朝食をとり胃腸の働きを活発にして「起きたら出す」習慣を身につけること。加えて「便意を感じたらすぐに排便する」ことも大切。せっかくの便意を逃すことこそが便秘につながる。特に女性は家族の世話や仕事で、行きたいときに行けないことが少なくない。朝に時間の余裕を作ってほしい』とのことでした。

痔の大敵「便秘」対策に朝食!

私たち人間はもともと便秘にならないようにできています。便秘にならないシステムを正常に作用させるためにはどうすればよいでしょうか。ひとつには、きちんと朝食をとることが関係しています。人間の排便が起きるシステムについて少し考えてみましょう。

食べ物を食べると、胃に食物が入ります。胃に食べ物が入ると、大腸が反応して、それまでに作られた便を直腸に送り出そうと運動をはじめます(「胃・結腸反射」といいます)。便はどんどん肛門に近づいてゆきます。

便が肛門付近の直腸に達すると「便が来たよ」という信号が脳に送られて、私たちが感じるあの便意となり、トイレに行き、大腸が便を排泄させる運動を起こすものとなります。

善玉菌と悪玉菌

では、もし、作られた便が送り出されないとすればどうなるのでしょうか。便が作られた腸内にそのままとどまることにより、腸内で異常発酵するなどして、「悪玉菌」が活動しやすい悪い腸内環境になってしまいます。

「悪玉菌」…いかにも悪そうな感じがしませんか。

(悪玉菌…ウェルシュ菌、ブドウ球菌、毒性株大腸菌など)
●腸内の腐敗を進め、下痢や便秘をおこす
●アンモニア、硫化水素、インドールなどの有害物質を作る
●免疫力を弱める
●発ガン性物質を作る
…とんでもないですね。

排便システムが正しく機能すると、作られた便がきちんと送り出されることにより、腸内がきれいになり、「善玉菌」が活躍しやすくなるのです。

「善玉菌」…今度はいかにもよさそうですね。

(善玉菌…乳酸桿菌、ビフィズス菌など)
●腸内菌叢(ちょうないきんそう)のバランスを良好にし、悪玉菌の影響を抑える
●腸の働きを整え、便秘や下痢を予防する
●免疫力を高め、風邪や感染症を予防する
●食べ物の消化吸収を促進する
●ビタミンを合成する
善玉菌、ありがとう!

胃が空っぽの時間が長ければ長いほど排便システムがよく働く

朝ごはんは大切

朝でも昼でも基本的に胃に食べ物が入ってくるたびに胃・結腸反射が起き、大腸が動き出し、便が移動するというメカニズムが働きます。この「胃・結腸反射」、じつは胃が空っぽの時間が長ければ長いほど活発に生じます。

また、たくさん食べれば食べるほど活発に生じます。一日のうち、胃が空っぽの時間が一番長いのは寝ている間ではないでしょうか。ですから、長らく空っぽだった胃に食べ物が入ってくる「朝食」は大切なのです。朝食の後は一日のうちで最も排便システムがよく働くのです。

食べたくない時は?

生活していると、食べたくない時もあるでしょう。朝食はいいものですが、必ず食べなければならないのでしょうか。いいえ、そんなことはありません。特にお腹もすいてないのに、何が何でも食べるという考え方だと心にも身体にも負担がかかります。

いつも胃や腸に食べたものがたまってると内臓にも負担がかかりますし、便通も悪くなるさえあります。お腹が空いたら食べる、何か食べたいな、と思ったら食べるのが自然です。ですから、食べたくない時は「食べ物は今は必要ない」という体のサインですから、無理に食べなくともよいのです。

ただし、前日の夕食が遅かったために起床しても食欲がないという生活スタイルがある場合は改善したほうがいいでしょう。「夕食は早めに食べ、就寝前の3時間は食べない」というのが大切です。遅い食事は身体に負担がかかります。夕食が夜食にならないよう注意しましょう。