メタボと痛風

近年よく耳にするようになった「メタボ」は「メタボリックシンドローム(代謝症候群)」の略です。メタボというとお腹の出た、太った人をイメージするかもしれません。メタボは痛風患者の多く人にも当てはまります。

尿酸値が上がるとメタボになりやすく、メタボがあると尿酸値を上昇させるという相互作用があります。このため、痛風・高尿酸血症患者にメタボが認められる場合、肥満や高血圧などについてのケアが行われます。

メタボ

メタボの診断基準

メタボかどうかの診断基準は以下のような基準で診断されます。

  1. ウエスト男性85cm以上、女性90cm以上(80cmとする声もあり)
  2. 空腹時血糖値110mg/dl以上
  3. 最高(収縮期)血圧130mmHg以上、最低(拡張期)血圧85mmHg以上。どちらかでもオーバーすれば当てはまる
  4. 中性脂肪(トリグリセリド値)150mg/dl以上、HDLコレステロール40mg/dl以上。これもどちらかでもオーバーすれば当てはまる

メタボは1が当てはまる場合に加えて、2~4までのうち、2つ以上が同時に起こっている状態を指します。この状態になると、動脈硬化や糖尿病などの他の生活習慣病などを発症する危険性が高まります。

痛風患者の50~80%は肥満を合併

痛風患者の50~80%は肥満を合併しています。高尿酸血症・痛風と肥満の共通する要因に大食、アルコール多飲、運動不足などが関与していることを考えると、共存もうなづけます。

例えば肥満の人によくある「早食い」は、細胞のエネルギー消費を増大させ、尿酸値の上昇を招きます。

BMI―肥満度チェック

男女の差なく、肥満度が高まるにつれて尿酸値が高くなることがわかっています。また、肥満があって、尿酸値も高い人が頑張ってダイエットに成功すると、体重と一緒に尿酸値も下がると言われています。

体重÷身長(m)÷身長(m)の計算の結果(肥満指数)が25以上になると肥満と言われます。例えば、身長170cm、体重76kgの人の場合は、76÷1.7÷1.7=26.3 計算結果が25以上なので、その人は肥満と判断です。

18.5~25までは正常で、それ以下は「やせ」です。

この計算方式は肥満しているかどうかを知るための世界基準計算方式で、BMI(ボディー・マス・インデックス)と呼ばれるものです。このBMIが22を超えると高尿酸血症の発症率が増加し始め、25を超えるとその約20%の人に高尿酸血症が認められます。

自分の適正体重が何kgかはどうすればわかるのでしょうか。適正体重は身長(m)×身長(m)×22で知ることができます。たとえば、身長170cmの人の適正体重は1.7×1.7×22=63.6つまりその人にとって一番良い体重は63.6kgということになります。

洋なし型肥満とリンゴ型肥満

痛風の話をする際の肥満は、皮下脂肪が増加してなる「皮下脂肪型肥満」(洋なし型肥満)と内臓脂肪が増加してなる「内臓脂肪型肥満」(リンゴ型肥満)の2種類に分けられます。

男性に多いりんご型と女性に多い洋なし型

男性に多いりんご型と女性に多い洋なし型

皮下脂肪肥満型になると、尿酸の排泄量が低下します。一方、内蔵肥満型になると、尿酸の生成が促進されます。内蔵型肥満の場合、56%が尿酸産生過剰タイプと診断されたデータもあります。

隠れ肥満

BMIの計算、体重÷身長(m)÷身長(m)をしてみても、結果が25未満で正常値と考えられ、見た目もほっそりとしており、ウエストも男性80cm、女性90cmを超えていないという人が、内蔵に脂肪がたくさんついていたという「隠れ肥満」が近年増加傾向です。
それらの人も内臓脂肪型肥満となりますから、注意が必要です。