生理と片頭痛の関係

女性

生理時に片頭痛に悩まされる女性は多くいます。若い女性の5人に1人が片頭痛を抱えていますが、そのうち60%の頭痛は生理と関係していると言われています。これは、女性ホルモンの卵胞ホルモン(エストロゲン)と、黄体ホルモン(プロゲステロン)の周期的な変動が片頭痛に関わっているためと考えられています。

エストロゲンとプロゲステロンの周期

エストロゲンとプロゲステロンの周期

女性ホルモンのうち、特にエストロゲンの分泌が減少してしまうと、それに比例して血管収縮作用のある脳内物質セロトニンが減ってしまいます。そうなると血管が拡張し、周囲の神経を刺激して片頭痛となってしまいます。エストロゲンが急激に減少する生理前は特に片頭痛が起こりやすくなっています。

ですから、人生において片頭痛が始まる時期、あるいは頻度が増えてくる時期も、生理が始まる思春期の11~13歳頃が多く、初潮前後という共通の特徴があります。このように、女性の片頭痛は女性ホルモンに影響されるため、生理の1日前後に多くみられます。一方、エストロゲンが安定する妊娠期間中や閉経後は、片頭痛が軽減されたり治まったりします。

ストレスも影響する

よく知られた点ですが、生活における過剰なストレスは女性ホルモンのバランスに悪影響をもたらします。そこが崩れると、生理不順になり、それに伴って片頭痛の出現が不規則になります。いつ生じるかわからない片頭痛への不安から、薬を飲み過ぎて薬物乱用頭痛へ発展してしまうことがあります。

ただでさえ、生理前後には片頭痛で悩まされる場合が多いため、日常生活の中で特に片頭痛の起こりやすい生理時期に過度のストレスがかからないよう、無理をしない心がけが予防になります。睡眠不足、寝すぎ、過労、人混み、光、音、食べないことによる低血糖など、自分の弱点を知って避けるようにしましょう。

生理時の片頭痛にも効くトリプタン

生理の時にはエストロゲン減少のため、片頭痛が起きやすい身体状態となっています。ですから、片頭痛持ちの人でも生理時の頭痛は特に治りにくく、市販の鎮痛剤も効きにくいことが多いようです。

生理前後のエストロゲン減少に伴って生じるセロトニン減少が片頭痛を引き起こすわけですが、このしくみを知らないまま、片頭痛を生理痛と勘違いしてしまうことがあります。鎮痛剤でしのいだり、あきらめてずっと我慢したりする人もいますが、どんなときでも片頭痛にはトリプタン薬がよく効きます。

生理に伴う不快な症状から片頭痛だけでも除くことができれば、いくらか楽になります。トリプタン製剤は生理時の腹痛を抑える鎮痛剤と併用しても問題ありません。ですから、病院でトリプタン製剤を処方してもらい、手元に置いておくことをおすすめします。