痛風食事療法 魚料理を楽しむ

魚を食べましょう

魚を食べましょう

かつて魚料理は島国日本の食生活の中心と言えるほどのものでした。ところが、食の欧米化に伴い、全体的に魚離れが進み、肉料理が好まれるようになりました。肉料理か魚料理かどちらか選択となると、どうしても肉料理のほうを選ぶ人が多いようです。特に尿酸値が高い人はそのような傾向が強いようです。

魚に含まれる成分は魅力的

魚には動脈硬化の予防に有効なIPA(イコサペンタエン酸)や血中コレステロールを下げたりする働き、血圧を正常値に保つ働きをするタウリンといった望ましい成分が含まれています。肉と比較して総じてプリン体も少なく、低カロリーというたくさんの魅力があります。

このような理由から、身体の病気がちらほら出始める40歳を過ぎたら、肉を食べる回数を減らし、魚料理中心の献立にするほうが賢明でしょう。

旬の魚を食べる

旬の魚を食べましょう

旬の魚を食べましょう

旬の魚は安価で栄養豊富です。積極的に活用しましょう。長期保存されているものは塩分や保存料などが加えられ、酸化も進んでいるためよくありません。また、同じ魚でも、干物は塩分やプリン体が多くなるので控えめにしましょう。

1日100グラムを目安、内蔵や魚卵は控えめに

いくら低カロリーといっても、食べ過ぎはよくありません。程よい量は1日100グラムが目安となります。しかし、まぐろのトロやうなぎなどは脂肪分が多いので、控えめにするか、食べても1日50グラム程度にしておくのが無難です。

魚の内臓にはプリン体やコレステロールがたくさん含まれています。痛風で尿酸値が高い人は内蔵は丁寧により分けて食べないほうがよいでしょう。

魚卵

魚卵は控えめに

たらこ、すじこ、かずのこ、いくらといった魚卵やうになどは、魚の内蔵と同じで、プリン体やコレステロールが多く含まれています。美味しいものですから、好物な人も多いと思いますが、痛風のことを考えるなら、これらも控えめにするほうが賢明でしょう。

プリン体が多い魚介類

ちなみに、プリン体が多く含まれる魚介類は以下のようなものです。好きな人も多いかもしれませんが、食べ過ぎにくれぐれも注意してください。

マグロのトロ・うなぎ・めざし・うに・たこ・いか・貝類・たらこ・かに・子持ちししゃも・かずのこ・あんきも・あなご・えび・いくら

肉より魚を選ぶ

「豚肉や牛肉と魚のどちらが好き?」と尋ねられれば、「肉!」と応える人が多いことは容易に想像できます。

しかし、肥満の人や痛風、尿酸値の高い人は、魚よりカロリーが高く、プリン体含有量の多い肉よりもタンパク質・各種ビタミン・ミネラルなどが多く得られる魚中心の食事をおすすめします。

マグロやかつお、さばなどの背の青い魚の油脂に含まれているIPA(イコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)といった不飽和脂肪酸は、私たちの身体にとって非常に有効な成分です。

IPA(イコサペンタエン酸)は血管を拡張し、血液の粘りを減らして血圧を低下させる効果があります。DHA(ドコサヘキサエン酸)はは悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを増やしてくれます。

青魚のひとつ「かつお」

青魚のひとつ「かつお」のたたき

注意点

大いに食べてゆきたい魚ですが、注意点もあります。何よりも鮮度に注意しなければなりません。鮮度が落ちて魚の脂肪が酸化してしまうと生活習慣病を予防してくれるはずのDHAなどが、反対に生活習慣病を促進してしまう有害な物質に変化してしまうからです。

魚を選ぶときにどんなところを見ればよいのでしょうか。全体的に色がくすんでいないか、目が赤くなっていないか、目が白くなっていないか、腹から内蔵が出ていないかなどを見極めるとよいでしょう。

こうした魚は鮮度が落ち、食べると有害だからです。ですから、新鮮なものを選び、早めに調理して食べるようにしましょう。

さかなクン、魚の食べすぎで尿管結石で入院・退院

尿路結石で入院を経験したさかなクン

尿路結石で入院を経験したさかなクン

ちょっと余談になりますが、尿管結石のため、2012年12月6日から緊急入院していたタレントで東京海洋大学客員准教授のさかなクンが9日に退院しました。尿管結石とは、腎臓でできた結石が尿管へ流れ、激痛が走る病気です。

結石は、カルシウムなどのミネラル物質が何らかの原因で結晶化し、固まってできます。 症状は、下腹部への激しい痛みや血尿があげられます。さかなクンはなぜ尿管結石になったのでしょうか。

プリン体の多い魚

実は、この病気にかかる原因のひとつに、魚の食べすぎが指摘されています。みやがわクリニックの 宮川浩一院長がこう説明しています。

「あじやかつお、いわしといったプリン体を多く含む魚を過剰摂取すると、尿酸がたまり、結石ができやすくなるといわれています。つまり、魚だけを食べ続ける偏った食生活をしていれば、尿管結石になってしまうんです」

さかなクンは、千葉県の房総地域に住み、毎日魚づくしの食生活を送っていることで知られています。漁船に乗せてもらうことも多く、獲れたての新鮮ないわしやあじを楽しむこともあるそうです。

食事のときは、「食べ残さず骨までおいしくいただくことがいちばんの供養」をモットーとする徹底ぶりなのです。

そんなさかなクンは、治療を終えて2012年12月10日から仕事復帰をしていますが、前出の宮川院長によれば、退院後も尿管結石には、注意が必要だといいます。

「この病気は、半数の患者が再発するといわれています。 さかなクンが今の食生活を続ければ再発する可能性は高いでしょう」

ということですから、あじやかつお、いわしといったプリン体を多く含む魚の食べ過ぎも、尿酸値を高め、尿路結石、高尿酸血症、痛風へとつながってゆきます。やはり何でも食べ過ぎず、ほどほどにということでしょう。