痛風の人は活性酵素除去能力が高い 尿酸には強力な抗酸化作用がある

尿酸の本業は掃除屋
痛風に悩まされる人にとって、尿酸こそ痛みの根源であり、憎き存在でしょう。尿酸そのものは体内の老廃物として排泄されるので、何の役にも立たない邪魔者のように思えるかもしれません。

ところが近年、尿酸は活性酸素を除去するスカベンジャー(掃除屋)として働いていると考えられるようになりました。

尿酸は掃除屋として有毒な活性酸素を除去

活性酸素とは、その強力な酸化力で、異物から身体を守る免疫機能の役割を果たしてくれます。しかし、過剰に産生された活性酸素は、細胞を錆びつかせ、老化を促進し、ガンや動脈硬化の引き金になってしまいます。

痛風はどんなにひどくても命に関わるものではありませんが、ガンや動脈硬化は生命に関わってくる重大な問題です。

その過剰な活性酸素を尿酸が中和・除去しているものと思われます。細胞が活性酵素によって錆びつくのを防いでくれているわけです。尿酸には強力な抗酸化作用があるのです。尿酸も活性酸素も有益なものですが、多すぎるのがよくないようです。

掃除中

既知のスカベンジャー

人間の体内のスカベンジャー(掃除屋)として知られているのはスーパーオキシドジムスターゼ、体外から取り入れられるものとして、ビタミンC、ビタミンE、カロチノイド、ポリフェノールなどがあります。

これに尿酸が加わった形になりました。ビタミンC、ビタミンE、カロチノイド、ポリフェノールは体外から取り入れられるということで、人間の体内で作ることができません。

そんな中で、体内で作ることのできる尿酸は貴重な抗酸化物質なのです。ですから、尿酸値が高い痛風の人は体内の活性酵素除去能力が高いというわけです。

尿酸値を下げる薬は大丈夫?

ただ現在の時点では、尿酸がスカベンジャーとしての役割をどのくらい果たしているのか、はっきりしたことはわかっていません。尿酸値を下げる薬を服用すれば、尿酸の掃除屋としての働きを抑えてしまうのではないでしょうか。

尿酸値は正常値に戻すことが目的で、絶滅させることが目的ではないので大丈夫です。尿酸は適量あれば、掃除屋としての働きを阻害することはないようです。