子どもの片頭痛の特徴と緊張型頭痛

子どもの頭痛

最初に一つ、注意点です。

子どもが片頭痛の場合、親も片頭痛持ちの遺伝ケースがあります。海外のいろいろな統計結果によりますと、母親に片頭痛があると、子どもの約7割が、父親に片頭痛があると、子供の約3割が片頭痛をかかえるというデータがあります。

親は病院から片頭痛の薬をもらっているかもしれず、片頭痛の症状を呈する子どもにもその薬を量を加減しながらも飲ませるかもしれません。しかし、片頭痛治療薬のトリプタン製剤は日本の場合、15歳以上服用可となっています。それ以下の年齢では安全性が未確立です。素人判断で勝手に飲ませず、きちんと受診して、まだ十分に成長していない子どもの身体に合った薬を処方してもらいましょう。

子どもの片頭痛の特徴

子どもの風邪以外の慢性頭痛には片頭痛が多いですが、ここでは子供の片頭痛に共通してみられる特徴について注目しています。

低血圧であり、立ちくらみを起こしやすい

片頭痛の子どもは低血圧であることが多く、低血圧ゆえに朝が苦手です。そのために学校の日の朝、なかなか起きれず、ぎりぎりになって朝食をしっかりとれずに登校せざるを得ない場合があります。結果として血糖値が低いままで、朝礼などで立ちくらみを起こしたり、空腹がピークをむかえる午前中に頭痛が発生することがあります。

血糖値が低いと、身体はそれを正常値に戻そうとしてアドレナリンなどのホルモンを分泌します。それらは、体の脂肪を分解して血糖値を上昇させます。血糖値はなんとか上昇するものの、分解された脂肪は遊離脂肪酸となって活性酸素を発生させます。この活性酸素が片頭痛の発生に関係していると考えられています。

空腹時に起こりやすい

ですから、血糖値が低くなる空腹状態は大人でも子供でも片頭痛の誘発要因です。朝食を抜いたり、必要以下の摂取量であれば、血糖値が下がってしまい、片頭痛が起こりやすくなります。同様の理由で、昼食前に頭痛に見舞われることもあります。そんなときに体育など、外で光の刺激を受けたり、体を動かして血管が拡張するなどの条件が重なると頭痛発症につながります。

アレルギー症状を持つ

欧米の研究によりますと、片頭痛とぜんそくを合併しているケースが40%にもなるという報告があります。ぜんそくはアレルギーの一つです。アレルギーにも多くの種類がありますが、食物アレルギーや花粉症、ハウスダウト、アトピーなど、なんらかのアレルギーを持つ子どもに片頭痛が発生しやすいようです。

女の子の場合、初潮前後より痛みがはっきり現れる

子どもの片頭痛は思春期に差し掛かる頃から、ホルモンバランスの変化に応じてはっきりと出現したり、落ち着いたりしてくるようです。また、成長期で骨や筋肉からも成長痛の信号が出るため、思春期が終了するまでそれに関連した頭痛が起きやすくなります。

特に女の子は、思春期~初潮とともに月経などのホルモンバランスの周期が始まるため、片頭痛がはっきり見られるようになります。その頃から始まり、30歳代にピークを迎えます。こうしてホルモンバランスの周期がある女性のほうが片頭痛に悩まされることが多くなります。

男の子の場合、10歳前後をピークに片頭痛は減少し、ホルモンバランスが落ち着く16~18歳頃までには片頭痛はあまり見られなくなります。

子供の緊張型頭痛

緊張型頭痛は肩や首など筋肉のコリが関係しています。片頭痛に比べると数は少ないものの、子供にも緊張型頭痛は存在します。スマートフォンやゲーム、勉強など、長時間同じ姿勢でいたり、うつむきがちな姿勢で首に負担をかけ過ぎると、筋肉疲労が生じ、疲労物質乳酸が神経を刺激し、頭痛となります。

よくない姿勢も原因ですが、大人同様、身体的・精神的なストレスも緊張型頭痛の原因です。場合のよって、この緊張型頭痛はだらだらと数日続くことがあるため、不登校の引き金になることもあります。

片頭痛との違いは何でしょうか。片頭痛でも2~3日続くことがありますが、必ず痛みのない時間帯がどこかにあります。対照的に緊張型頭痛の場合、痛みのない時間帯は存在せず、ずっと痛みがある時間帯が続くのが特徴です。

また、どちらの頭痛か判断する簡単なチェックとして、頭痛があるときに、階段を昇り降りしてみてください。頭痛の強さに変化がなかったり、痛みが軽くなるようであれば、緊張型頭痛です。逆に頭痛がひどくなったなら、片頭痛の可能性大でしょう。ただし、両方を合併している場合も結構ありますので、このチェックで正確に見破れないこともあります。