痛風 激痛の原因は何?

痛風
痛風発作の痛みは簡単に言えば、「結晶化した尿酸が関節にたまって炎症を起こした状態」です。結晶化した尿酸が関節にたまっただけでは痛みは生じません。炎症が起きてはじめて痛みが出てきます。

尿酸値が7.0mg/dl以下の正常値ならば、通常は尿酸が血液に溶けたままで結晶化することはありません。尿酸値が7.0mg/dl以上になり、尿酸が血液に溶けない状態になると、溶けきらなかった尿酸が「尿酸ナトリウム」と言われる結晶になり、関節の中に少しずつたまってゆきます。

顕微鏡で見た尿酸ナトリウム結晶

顕微鏡で見た尿酸ナトリウム結晶

尿酸ナトリウム結晶は、顕微鏡でみると、雪の結晶のように白く、松葉のような細長い針状でキラキラしています。この尿酸ナトリウム結晶は関節部などに付着して少しずつたまってゆきます。しかし、やがて付着しきれなくなり、結晶の一部が関節と関節のすき間(関節腔)に剥がれ落ちます。

白血球に攻撃される

一見きれいに見えるこの結晶も剥がれ落ちると、体の中では有害なウイルスや細菌と同様、異物として扱われ、白血球の攻撃の的になります。白血球がこの尿酸ナトリウム結晶を攻撃するとき、両者の戦いがはじまり、炎症がおき、それが痛風発作の激痛となって襲ってくるというわけです。

このように、痛風で激痛が起きるのは、体の中で結晶化した尿酸である「尿酸ナトリウム結晶」と白血球の戦いにより生じます。この白血球が尿酸ナトリウム結晶を異物と認識し、仲間を呼び集めて退治しようとすることを「免疫反応」と呼びます。

尿酸ナトリウム結晶と白血球の戦い

白血球はどのようにして尿酸ナトリウム結晶に戦いを挑むのでしょうか。白血球は、自分の細胞内に異物である尿酸ナトリウム結晶を取り込み、酵素によって溶かそうとします。このような白血球の戦い方を「貪食」(どんしょく)と呼びます。

戦い

これで戦いは無事に白血球の勝利に終わるかといえば、そうではありません。残念ながら、白血球は尿酸を代謝する酵素をもっていないことから、十分に尿酸ナトリウム結晶を処理することができません。

そのため、白血球のほうが壊れてしまったり、白血球から炎症を引き起こす起炎物質が放出されたりします。これらが痛風発作の激痛の原因となります。

関節部の炎症は、戦いで放出される様々な酵素や物質によって引き起こされます。 これらが毛細血管の拡張を促すので、血流が多くなり、激痛とともに、発赤、腫れが生じるというわけです。

痛みが続くのはなぜ?

白血球は戦いにより、多量のエネルギーを消費します。 その結果、患部に乳酸という酸が生じ、血液中の酸性度が高まります。尿酸はもともと酸性液に溶けにくい性質を持っています。

血液が酸性化するにより、尿酸はさらに溶けにくくなり、結晶化が進み、白血球との戦いが長期化するため、痛みが長く続く結果になります。