痛風はアルツハイマー防止になる

アルツハイマー

痛風になると悪いことばかりだと考えがちですが、どうもそうではないようです。この度、痛風の人ほど、アルツハイマー病になるリスクが低いと判明しました。

この発表は2015年3月、メリカのボストン大学医学部らの研究グループによるもので、40才以上の男女370万人もの医療記録を分析した結果です。

平均5年間の調査期間中に男女370万人の対象患者たちの痛風とアルツハイマー病の発病率を調べたところ、すでに痛風にかかっている患者は、そうでない患者と比べてアルツハイマー病になる率が24%低いことが分かったとのことです。

痛風にかかっている人たちのうちにアルツハイマー病が少なくなるというのは、何らかの理由があると考えられます。

アルツハイマー患者は低尿酸値の人が多い

アルツハイマー

アルツハイマーは記憶の消えてゆく恐怖の病

じつは尿酸が脳を保護する可能性については、以前から指摘されていました。現にアルツハイマー病の患者の中には、尿酸値が1.0以下という低尿酸値の方が多いそうです。

また医学的には尿酸値が3.0以下になるとがんやアルツハイマーのリスクが高くなるというのが一般的な見方となっています。痛風はご存知のとおり、尿酸値が7.0以上という高い数値になる病気です。

1.0や3.0といった数字とは大いにかけ離れています。今回のこの発表は、高めの尿酸が脳神経を保護し、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経変性疾患を予防するかもしれないという仮定をまた一歩裏付けるものとなったようです。

尿酸には抗酸化作用がある

別の面として、痛風の原因として悪くばかり言われている尿酸ですが、尿酸には抗酸化作用があり、活性酸素の除去に活躍しているのではないかと推測されています。

アルツハイマーも活性酸素が原因の一つと考えられていますが、尿酸の抗酸化作用により、アルツハイマーの発症を抑える効果が期待されています。

引き続き解明に向かって研究は進んでいくでしょうが、いずれにしても、今回の結果は多くの人を苦しめているアルツハイマーの進行を止める方法を知るための手がかりになると思われます。

痛い痛風になりながらもアルツハイマーになりにくいというニュースは朗報ではないでしょうか。アルツハイマーになれば、最終的には自分自身が誰であるか、今どこにいるのか、現在昼なのか夜なのか、そして、言葉や家族の顔でさえ忘れてしまう恐怖の病気だからです。